エキスパートドクター

あきたの医療の担っている様々な分野のエキスパートドクターをご紹介します。
第一線で活躍されている先生方にお話を伺いました!

No.06H25.10掲載日

秋田大学大学院医学系研究科
消化器内科学・神経内科学講座 准教授
秋田大学医学部附属病院
肝疾患相談センター長

後藤 隆
先生

最初から要領よくやることにとらわれずに
いろいろなことに挑戦してみることをお勧めします。

後藤 隆 先生

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現在の診療科を専門に選んだきっかけは?

大学6年生の時、BSLの自由選択で4科を選ぶところで、消化器内科、血液内科、消化器外科、耳鼻咽喉科を選択しました。可能であれば外科系へとの想いがあったのですが長時間の手術見学で腰痛が強く断念。その頃読んだ柳田邦男の「ガン回廊の朝」に感動し、消化器内科に決定。(結構勢いで決めた感じです。)

秋田大学第一内科に入局当時は、とにかく透視検査や内視鏡検査が面白くて早くいろいろな手技を習得しようと意気込んでいました。自治医科大学卒業なので2年の初期研修後、6年間の僻地勤務を経て、秋田大学第一内科に戻って来ました。
そして、消化器の中で専門を選ぶことになるのですが、この時迷わずに肝グループに決めました。「ガン回廊の朝」に感動したのなら胃癌診療だろうと本を読んだ方は考えると思いますが、ちょうどその頃肝炎診療がHCVの発見とともに大きく飛躍した時期でした。それに魅せられて肝臓をもっと勉強しようと思いました。

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僻地勤務はいかがでしたか?

僻地勤務で6年間旧町立大森病院に勤務しました。現在の市立大森病院と違い、常勤医3−4人、CTもない病院でした。週に2−3回当直が回ってきます。高齢者が多い土地ですので、高齢者の頭痛、めまい、しびれを訴えて夜中に来る患者が結構いました。そのすべての患者の頭部CTをとるために横手の総合病院に連れて行く訳にはいきません。ここで命がけの「頸部硬直」「バビンスキー反射」「眼振」の診察が必要になります。
「患者を総合的に診察する」という意味では凄くいい経験になったと思います。困難に直面することもありましたが、大学の同期の先生と6年間一緒に僻地勤務できたことが幸いでした。困った時は同期の励ましが一番ですね。同期を大切にすることも医者としては重要かもしれません。

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学位取得・留学について教えてください

僻地勤務後、大学に戻ってからは臨床力を高め地域医療に戻ろうと考えていました。できれば学位もほしいなあと思い肝クッパー細胞の研究を始めました。実は動物が大の苦手でした。体重200-300gのラットから肝臓を取り出しそこからクッパー細胞を分離するのですが、はじめにラットのしっぽを持って手術台に固定するのが命がけでした。(人間変われば変わるもので、現在は体重10kgの柴犬『グリ』を家の中で飼って、抜け毛と格闘しながら楽しくやっています。)

幸い順調に研究が進み学位を取ることができました。当初の予定どおり、地域医療にもどることを考え、新築オープンした現大森病院に赴任しました。

1年後、大学に戻ることになりました。研究を継続していくと世界的に有名なラボを見たくなって、40歳を過ぎてからアメリカ留学(ロサンゼルスにある南カリフォルニア大学)をさせていただきました。医者になった時は飛行機にも乗ったこともありませんでしたから海外留学なんて夢にも思いませんでした。家族4人でのロサンゼルス生活は、今でも貴重な思い出です。

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現在のお仕事を教えてください

現在は肝疾患診療連携に興味を持って仕事をしています。平成20年4 月から肝炎治療費の助成制度が開始されました。この制度と連動し秋田大学医学部附属病院は秋田県肝疾患診療連携拠点病院に認定され、当院に肝疾患相談センターが設置されました。それに伴い行政側(秋田県)と一緒に仕事をする機会も増えてきました。
月1回の肝炎助成申請の審査、市民公開講座等、肝炎医療助成制度のスムーズな運用、県民への啓蒙活動など興味深く仕事をしています。
この秋には県内の保健師さんに肝炎治療コーディネーターの役割を担っていただくべく養成講座を開催する方向で準備を進めています。

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学生、研修医、若手医師に向けたメッセージをお願いします

最初から要領よくやることにとらわれずにいろいろなことに挑戦してみることをお勧めします。「人間万事塞翁が馬」のごとく人生どう転ぶか分かりません。物の考え方が変わることもあるし、世の中が変わることもあるし、学問がかわることもあります。その時々で自分がいいと思ったことに熱中することが大切だと思います(うちの嫁さんのモットーなのですが、一緒に生活していくうちに感化されたのかもしれません)。

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履歴書

出身県:秋田県

出身高校:秋田県立能代高等学校

出身大学:自治医科大学 1988年3月卒業

1988年 6月
秋田大学医学部附属病院 医員(研修医)
1990年 6月
町立大森病院 医師
1996年 6月
秋田大学医学部附属病院 医員
1998年 4月
町立大森病院 医師
1999年 5月
秋田大学医学部附属病院 助手
2002年 6月
南カリフォルニア大学 客員研究員
2003年 6月
秋田大学医学部附属病院 助手
2007年11月
秋田大学医学部附属病院 講師
2008年11月
秋田大学大学院医学系研究科 消化器内科学・神経内科学講座 准教授
2010年 1月
秋田大学医学部附属病院肝疾患相談センター長(兼務)
現在に至る

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