エキスパートドクター

あきたの医療の担っている様々な分野のエキスパートドクターをご紹介します。
第一線で活躍されている先生方にお話を伺いました!

No.12H26.1掲載日

秋田大学医学部附属病院
血液浄化療法部 准教授

成田 伸太郎
先生

医療に向かう姿勢としては中腰が重要。
患者さんの変化に敏感になり、
柔軟な診療を提供したいと思っています。

成田 伸太郎 先生

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泌尿器科を志したきっかけは?

最後の決定は勢いでしたが、大きく3つ理由がありました。
1つ目は、診断から治療まで関われること、2つ目はカバーしている領域が非常に広いこと、3つ目は当時の人との出会いです。私が学生として泌尿器科を回った当時の教授と准教授はお二人とも私の大切な恩師でありますが、この二人を中心とした泌尿器科の雰囲気が非常にアカデミックであったと当時感じていました。カンファランスで医局員が喧々諤々の議論をした後、お二人の発言でびしっとその場が締まる雰囲気が非常にかっこいいと思いました。
またご指導くださった先生に前立腺直腸診の所見を聞かれ、「正常がわからないのでわかりません。」といったところ、潤滑麻酔薬とビニール手袋を渡され、「家で自分のさわってこい。」と言われ、非常に面白い先生だと感じました。臨床実習のちょっとした出来事が長期間にわたって記憶にのこっており、医師になってからも現在まで永くお世話になるきっかけのひとつとなりました。
最後に学生時代からの同期4人です。最後に入局を決めたため、同期からも当時強く勧誘されたのを覚えています。勤務先は違っても今も良き相談相手かつ良きライバルです。

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国内留学での思い出はありますか?

医師になって5年目に東京の虎ノ門病院泌尿器科に専攻医として1年間勤務させていただいた経験があります。それまでにも多くの関連病院勤務の経験があったので新天地での診療にはさほど不安はなかったのですが、手術手技、診療内容など細部に至るまでこれまで習得してきたものと大きく異なっていることに気づきました。
当たり前にやってきたことでももっと良いものがある可能性があり、常にもう一度深く考えてみるという習慣がこの頃できたような気がします。我々がこれまでに行ってきた診療の良い部分に気づかされたのもこのときでした。
また、科長は開腹手術の名手で手術の指導は本当に厳しい方でした。糸結び、切開や展開の方法、鉗子の持ち方、圧布のかけ方まで事細かく叱られながら覚えました。その他にも部長の許可を得て、都内の有名病院の手術見学に行ったり、都内の病院間での症例カンファランスなどは人脈を形成する上でも非常に役に立ったと思っています。全国に散らばる泌尿器科医の恩師や友人が一番多くできたのもこの時期だったと思います。同じ専門領域でも違う施設のやり方をたくさん経験するということは非常に大切だと思っています。

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海外留学の思い出はありますか?

2006年から2年間カナダバンクーバーにあるProstate Centre(前立腺センター)という前立腺の研究者が100人以上あつまるちょっと奇特な(?)研究施設でポスドクとして働いていました。そこでは、ヘッジホッグシグナルという細胞内伝達経路を標的にした前立腺癌の新しい遺伝子治療の基礎研究をしておりました。
海外留学のメリットは、ありきたりですが島国の日本ではなかなか経験できない多国籍な人々と顔をあわせて仕事ができること、また話を聞けることにより異国文化を肌で感じることができることです。

バンクーバーは移民も多い町のため純粋なカナダ人は少なく、私も含めて非常に多国籍なラボで英語、フランス語、イタリア語、中国語、日本語がとびかう中で雑談をしながら研究ができ、非常に刺激的でした。またある仮説を提示して、解決方法を理論的に組み立てていくという基礎研究の芯となるプロセスが臨床を考える上でも非常に重要だと思いますが、このようなことをじっくりゆっくり考えたのはこの時期だったと思います。

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至福の時はいつですか?

家族といる時間でしょうか?
息子から加減のない全く気持ちよくない肩たたきをしてもらっているとき。
娘から食べたくもないお菓子や食べ物を口に突っ込まれる瞬間。
子供が寝静まった深夜に家内とバラエティ番組を見ているとき。

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趣味はなんですか?

今は家族サービスが趣味です。他には体を動かすことは大好きです。医局の仲間と年1回の野球、スキーや駅伝大会はとても良い息抜きになっています。また読書も好きですが、こだわりなしで流行り物を読むことが多いです。

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診療をする上で大切にしていることは?

神戸大学感染症学の岩田健太郎先生が「中腰」と表現していますが、私もこの考えが重要だと考えています。
医学に絶対はなく、最善の治療も日々変化します。また同じ治療をした後の患者さんの反応も常に同じではありません。よって診断や治療をした後も「中腰」で経過観察し、どのように変化してもすぐに対応できるような備えをする。変化に対して常に気を配り、柔軟でありたいと思っています。
この柔軟性を身につけるためには、知識、経験が必要であると思います。現在は遺伝子診断や分子標的薬など個別化医療へむけた取り組みが非常に進歩していますが、医師の判断による真の個別化医療はなくなることはありません。また私の分野だけでも医学で解明されていないこと、医学が無力である部分が非常に多くあることに気づかされます。大きなことではなくても、現在の疑問を少しでも解決する手がかりを見つけるための臨床研究、基礎研究に取り組むことは重要であると考えています。

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学生、研修医、若手医師にメッセージはありますか?

私は生まれ育った町に少しでも貢献し、恩返しができるよう日々研鑽を積んでいます。出身大学で診療を続けていると他分野で大学の同期や、部活動の先輩後輩が活躍しており、こちらが質問した以上に詳しく専門領域を教えていただけるので非常に勉強になっています。これは出身大学で働く大きなメリットです。
また故郷での診療はこれまでで会った人たちと医療を通じて再度出会い直す機会に恵まれるため、新たに関係が深まるきっかけになることもあります。
医師は忙しいため、世間が狭くなりがちです。地元であれば息抜きに違った世界の仲間達とふれあう機会も多いのではないでしょうか?
秋田が故郷ながら県外で修練を積まれている先生方、また縁があって秋田大学医学部で勉強された学生さんと先生方、是非我々と一緒によりよい秋田の医療のために、また秋田発の医療を目指して一緒にがんばりませんか?

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履歴書

出身県   秋田県秋田市
出身高校  秋田高校
出身大学  秋田大学
卒業年   平成11年

1999年5月
秋田大学医学部泌尿器科学講座医員
2000年4月
仙北組合総合病院泌尿器科医員
2000年10月
岩手県立胆沢病院泌尿器科医員
2001年4月
市立秋田総合病院泌尿器科医員
2002年4月
秋田共立病院泌尿器科科長
2003年1月
仙北組合総合病院泌尿器科医員
2003年7月
虎ノ門病院泌尿器科専攻医
2004年9月
秋田大学医学部生殖発達医学講座泌尿器科学教室 助教
2006年4月
カナダ Prostate Centre at Vancouver General Hospital research fellow (2008年3月まで)
2009年1月
秋田大学附属病院 血液浄化療法部 講師
2011年1月~
秋田大学大学院医学系研究科 腫瘍制御医学系 腎泌尿器科学講座 講師

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