エキスパートドクター

あきたの医療の担っている様々な分野のエキスパートドクターをご紹介します。
第一線で活躍されている先生方にお話を伺いました!

No.21H26.6掲載日

秋田大学大学院医学系研究科
地域がん医療学講座 教授
秋田大学医学部附属病院 食道外科 医長

本山 悟
先生

君たちは世界に羽ばたける
優秀ですばらしい人材です。
でも、秋田大学に入学した縁、秋田の医療者や
患者さんから医学を伝達された縁を
強く感じとって欲しいのです。



本山 悟 先生

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医師への第一歩、学生時代のことを教えてください

東京、両国予備校での1年間の浪人生活(寮生活)を経て、昭和60年、秋田大学医学部に16期生として入学しました。学生時代に夢中になったのはテニス(硬式)です。テニス部で出会った先輩、同期、後輩達は本当にすばらしかった。今でも大切な人たちです。

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入局された第二外科について教えてください

私の目指す医師像は “幅広い範囲を診ることのできる力のある外科医”でした。壮大な目標であり、今ここで打ち明けることに恥ずかしさを伴いますが、その思いを叶えるために選んだのが、食道癌の外科治療を教室の主テーマとし、頸・胸・腹と広い範囲の外科治療を行っていた当時の「第二外科」でした。時が流れ、外科はそれぞれの分野で高い専門性を持つ必要性に迫られ、自らの守備範囲も狭くなってきましたが、この思いは現在も変わりません。
当時の第二外科は強いリーダーシップの下で一つになって突き進む、ちょっと泥臭いが古武士的集団であったと思います。私は当時の助教授K先生に憧れ、あんな外科医になりたいと強く思い入局しました。私の同期入局者は5名でした。

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研修医時代の思い出を教えてください

平鹿総合病院(横手市)で初期研修を行いました。関連病院で最大の厳しさと症例数に惹かれ、指導医の下で2年3ヶ月の間、がむしゃらにやりました。
厳しいカンファレンスと科長回診、そして和文論文執筆が強く思い出に残っています。
その後は秋田大学病院の他、県内外の病院(公立角館病院、南東北病院、市立酒田病院)で臨床研修を積みました。

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学位研究について教えてください

ラットの摘出肝灌流モデルを用いた「肝臓の虚血性障害進展機序に関する研究(Gastroenterology, 1998)」を行いました。横隔膜より上の臓器を担当する第二外科にあっては肝臓をテーマとする研究は異例中の異例でした。当時の助教授はこのことを何の抵抗もなく捉え、「外科侵襲学は外科の中でとても大切な分野だから、それを研究するのに臓器は何であってもいい」「この仕事を終えたら2外科でも肝移植をめざそう」などと半分夢でも見せるかのように語りかけてくれました。若き外科医の求める道を閉ざすことなく大きな包容力で包む、そんな懐の深い外科が若者の心をとらえていたのだと思うのです。外科の魅力を伝えられてない、私たち現役外科医の魅力がない、これが外科医不足の本質なのだとすれば、猛省するしかありません。

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食道外科医としてのキャリアを教えてください

平成15年、講座講師に任命いただき、それから10年間秋田大学医学部附属病院食道外科の実務責任者として主に食道がんの臨床および研究に明け暮れてまいりました。この10年間の食道がん切除症例数は約500例、新規患者数は病院全体で約1200例と、秋田大学医学部附属病院は症例数、治療成績とも全国屈指の食道がん専門施設となりました。

平成25年からは、秋田大学大学院医学系研究科に新設された「地域がん包括医療学講座」も担当することになりました。秋田のがん医療に様々な角度から関わり質の高いがん医療を行うこと、質の高いがん医療者を育成することが使命となりました。平成26年からは附属病院腫瘍情報センターも担当しております。

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医師不足、特に外科医が減っていると言われる現状について、先生の考えを教えてください

私が入局した平成3年、当時は秋田大学の外科だけで十数名の入局者があった外科全盛期がまだ続いていた時代でした。平成16年「新医師臨床研修制度」が始まりましたが、この時点では当然のごとくMajor科の一角を占めてきた外科が、平成22年の制度の見直しにより、「必修」から「選択」科目に降格したのです。外科学が時代と共により高度化し、それゆえ細分化した道を進まなければならなかったことはやむを得なかった事だと思う反面、自ら狭めた守備範囲が仇となってMajor科から外され、医学生の純粋で貴い外科学への志と憧れが徐々に薄れていったと思うと悔しさで居たたまれなくなります。内科学が向かっている双方向の追求、つまり「専門性」と「総合性」に、今ここで外科もまた舵を切る時なのかもしれません。外科に憧れる医学生の数が入学時から卒業時までに徐々に上がってゆくような、そんな魅力ある教育をしてゆくこと、そしてまた学生に最も近くで接している我々大学の外科医が格好いい背中を見せること、それが最も現実的で効果をもたらす近道なのかもしれません。

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現在のテーマを教えてください

食道外科学のさらなる発展、そして秋田県の地域がん医療向上を目指して、医師となったばかりの頃の躍動感と期待感を持って取り組んでいます。特にがん個別治療の開発を行っています。

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今後の目標を教えてください

食道癌を含めた秋田の地域がん医療全体を国内でも有数の高いレベルに引き上げ、それを二次医療圏で隈なく提供したい。「基本は人」、優れた地域がん医療人の養成に一歩ずつ、そして幅広く包括的に取り組みます。夢は大きく膨らみます。

・いい外科医、優れた外科医になること
・いい外科医、優れた外科医を育てること
・地域がん医療を充実させること
・秋田で世界レベルの医療を行うこと、行えるような体制を作ること

これが目標です。

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最後に学生・若手医師にむけてメッセージをお願いします

君たちは世界に羽ばたける優秀ですばらしい人材です。でも、秋田大学に入学した縁、秋田の医療者や患者さんから医学を伝達された縁を強く感じとって欲しいのです。さらに、秋田県は諸君を強く必要としています。「好きなことを必要とされるところでやれる」、すばらしいことだと思います。秋田は秋田大学で学んだ君たちの故郷です。「科学に国境はないが、科学者には祖国がある」(パスツール)、私たち医者には守るべき“ふるさと”があります。

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履歴書
出生地
秋田県
出身高校
秋田学校
出身大学
秋田大学

卒業後の職歴

1991年
秋田大学外科学第二講座入局
1991年
平鹿総合病院外科で初期研修
その後、秋田大学医学部附属病院、秋田県内および東北地方の関連病院に勤務 
1999年
秋田大学医学部外科学第ニ講座 助手
2003年
    同     講師(食道外科実務責任者)
2013年
大学院医学系研究科・医科学専攻・腫瘍制御医学系・地域がん包括医療学講座 特任教授
2013年
医学部附属病院 腫瘍情報センター長 兼務
現在に至る

日本外科学会専門医・指導医
日本食道学会食道科認定医・暫定食道外科専門医・評議員
日本消化器外科学会専門医・指導医・消化器がん外科治療認定医
日本胸部外科学会指導医・評議員
日本乳癌学会認定医
日本がん治療認定機構がん治療認定医・暫定教育医
日本がん治療学会評議員
日本内視鏡外科学会技術認定医

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