活動報告

開催日:2017年6月27-29日(火ー木)

カテゴリ:

ハワイ大学SimTikiシミュレーションセンター日本人研修医向けトレーニングコース”SimPLE” 研修報告③

秋田大学医学部附属病院 初期研修医2年目

(たすき掛け先:秋田厚生医療センター)

髙橋 佳子

 

 

この度、2017年6月27日~29日にUniversity of Hawaii John A burns School of Medicine SimTiki Simulation Centerで開催されたSimulation Patient learning for Japanese Residents(SimPLE)に参加させていただきまして、関係各位の皆様に感謝申し上げます。SimPLEに興味を持ったのは初期研修1年目の時で、実際に参加した先輩方のお話を聞き、今後の救急対応に活かしたいと考え参加希望いたしました。このコースは、年に4回開催されている日本の医療従事者向けのコースであり、今回の受講者は、秋田から5名の2年目研修医、広島から1名の3年目の産婦人科医師、長野から2名の2年目研修医、熊本から4名の1年目研修医の計12名でした。

 

<1日目>

 

 

 

 

 

 

 

 

到着‼

 

 

 

懇親会

 

初日はDr.Bergのご挨拶から始まり、シュミレーション教育について導入の講義がありました。その後各参加施設毎に自己紹介を兼ね、スライドを用いて発表しました。Queen’s medical centerでHospitalistをしているDr.Nogiより米国での内科研修についてご講義いただきました。Hospitalistとは入院管理を行う総合内科医とのことでした。日本とは違う研修医制度を知ることができました。中でもACGMEという米国のresidency, fellowの統括を行っている第三者機構のもと、症例提示なども常に評価され続ける研修というのは大変ではある分、力がつくのだろうなと感じました。

午後から4人ずつ3グループとなりシュミレーションが始まりました。ブースは3か所あり、1か所は腹腔鏡手術の練習としてタイムを競うブース、他2か所は病棟入院患者の急変(Night On Call)に対して対応するブースで、すべてのブースを2周まわりました。症例を4例経験することとなりますが、症例ごとに1人はリーダー、1人は書記、他2人は助手としてチームでシュミレーションを行います。わたしはACLSを受講後だったのですが、ACLSの病棟編のようなシュミレーションでした。先生方の切迫した演技とシュミレーション人形のモニターやうめき声に臨場感を受けながらの対応で緊張しました。心房細動の症例、心室頻拍の症例、不適合輸血の症例、ACSの症例を経験し、時間内に対応するものでした。各々症例ごとにfacilitatorよりdebriefing(振り返り)の場を設けていただき、今後の日常診療でも役立つことばかりでした。どんなときでも、まずはABCの確認、safty-net (i.v.、O2、monitor、help)をはること、そしてstable or unstableを判断することが重要であると教えていただきました。また、このようなシュミレーションで少しストレスをかけたときに薬の量がぱっと出てこないなど、うまくいかない点があれば定着していないことになるので、知識の定着の確認という意味でもシュミレーション教育は重要なのだと教えていただきました。実際に体験してみて思ったようにできないことも多く、その通りだなと実感いたしました。この日は懇親会がありfacilitatorは勿論、参加者同士での交流も行うことができました。

 

<2日目>

午前中はDr.Leeの小児救急の講義から始まりました。小児救急でも基本的には成人救急同様の対応をすればよいのだと教えていただきました。ただし、投与量は子供によって異なります。頭部から足までを測ることで示された投与量を即座に目視できるBroselow Tapeなるものの存在を初めて知りました。どうやら日本では同一のものはないようですが、類似品はあるとのことでした。その後、6人ずつの2グループとなり1人がファーストタッチをする医師、1人は書記、4人はhelpとしてシュミレーションを行いました。制限時間内で対応した後、ABCDEのどこに異常があったのか、鑑別診断、そして確定診断は何なのかを討論し、facilitatorよりdebriefingを行っていただきました。誤嚥による窒息の症例、食物アナフィラキシーの症例、虐待の症例、熱性けいれんの症例を経験しました。

午後はいわゆるコード・ブルーの際に活動するCrisis Teamをグループで行うシュミレーションでした。CPA症例、術後出血性ショックの症例、蘇生中にDNARが判明する症例を経験し、室内で撮影されたビデオカメラの映像を観ながらdebriefingが行われました。良かったところ、何が良くなかったのか、次は何を目標にするのかを明示し次の症例に活かしていく中で徐々にチームとして対応できるようになっていくのがわかりました。実際のコード・ブルーの際にも、各々の役割分担がわかっていることの重要性を感じました。

2日間の総まとめと受講証をいただき2日目は終了となりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

Dr.Bergと

 

 

<3日目>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この日は午前中のみでありますが、Shriners Hospital for childrenという小児整形患者専門の病院を見学させていただきました。

 

わたしは今回、冒頭でもお話したとおり、自分の今後の救急対応に活かしたいと考え参加いたしました。症例ごとのシュミレーション教育はなかなか得ることのできない経験になりましたし、充実した研修となったと感じております。英語環境に不安はありましたが、先生方は皆さんゆっくりとお話してくださり、うまく英語で伝えられなかったとしても通訳をしてくださる先生方がいるため、英語環境のストレスを感じずに参加することができました。SimTikiで出会った先生方にも大変刺激を受けました。研修医全員が行くことは困難ではあると思いますが、少しでも多くの先生方にぜひ参加していただきたい研修です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

●2017年ハワイ研修”SimPLE” 研修報告①はコチラ

●2017年ハワイ研修”SimPLE” 研修報告②はコチラ

●2017年ハワイ研修”SimPLE” 研修報告④はコチラ

●2017年ハワイ研修”SimPLE” 研修報告⑤はコチラ

 

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