活動報告

開催日:2017年3月31日-4月2日

カテゴリ:

女性外科医のためのキャリアシンポジウム「The 8th Annual International Women in Surgery Career Symposium」参加報告②

 

 

秋田大学医学部附属病院

1年目初期研修医 髙橋 佳子

 

 

 

 

 

 

 

 

 

8th Annual International Women in Surgery Carrer Symposium(以下WISと略します)に参加させていただき関係者の皆様に感謝申し上げます。外科系を志していたわたしは、学生の頃に講義でWISの存在を知り、いつか参加したいと思っておりました。女性医師、特に女性外科医は増えてきているとはいえ、未だ少数であるといえます。自分のキャリア形成や目標を吟味し、多くのロールモデルに出会うには、グローバルな視野が必要であると考えておりました。今回WISに研修医1年目で参加の機会をいただき大変光栄に思います。この度のわたしの経験を伝達させていただくことで日本の医療を担う皆様に少しでも貢献できればと思い筆を執らせていただきます。学会期間中は2年目研修医の2人と9年目の兵庫県立医科大学消化器外科医、蓮沼先生、日本女性外科医会会長からもお話を伺う時間が多くあり、WIS以外にも有意義な時間を過ごさせていただきました。WISは2日間に渡り、3日目にDr.Reynaとブランチミーティングという日程でした。

 

 

<1日目>

 

 

 

 

 

 

1日目は医学生、レジデント向けのセッションに参加しました。6人の講師の先生方の自己紹介や講義を聞き、各々の講師の先生に質問をする形式でした。先生の話の合間では質問等が飛び交い2時間半の予定が3時間と時間が足りなくなるほど密度の濃い時間でした。会場には50人程度の聴衆がいましたがほとんどが医学生、数名のレジデントでした。アメリカで外科医を目指す場合、4年制大学卒業後に、4年制の医学部に入学し卒業後、面接を受け外科レジデントとなります。外科レジデントは5年とされその内4年目に専攻するスペシャリティのプログラムの面接を受けフェローとなります。外科になるためには成績も上位である必要があり、履歴書を提出して面接にこぎつけたならその狭き門をくぐるため更に自分をアピールしなければなりません。履歴書のアピールの仕方や面接時の礼節や態度や話し方、いかに自分を売り込むエレベータースピーチができるか、面接の良い例悪い例のロールプレイなどの面接対策の講義が主でした。その他にも、アメリカの医学生は全ての学費を自分で支払うため、どのように借金を返済するのかという講義や、ソーシャルメディアについての講義もありました。その後ウェルカムレセプションがあり、食事をとりながら有名講師の先生とご挨拶・名刺交換させていただくこともできました。DJのいるダンスフロアで踊る参加者もおり、日本の懇親会とはまた違った雰囲気で気分が高揚しました。しかし、自分の英語力ではあまり積極的に話しかけに行くこともできず、後悔も多く残る時間でもありました。

 

 

<2日目>

 

 

 

 

 

 

2日目は7時という早い時間からモーニングセッションが始まりました。アメリカ以外から来た医学生やレジデントおよそ20人と、乳腺外科医のDr.Lucyで3つの円卓を囲み朝食を取りながら自己紹介をし、Dr.Lucyのこれまでの外科医としてのキャリア形成や家庭との両立についてなどの話を聞く時間をいただきました。わたしの英語力では食事を取るほど余裕は全くなくあっという間に1時間が過ぎていきました。その後Dr.Sharonaによる開会宣言がありメインの講義が始まりました。午前中は最新の外科医療技術など学問的な講義、技術を磨くことの重要性、自分自身の身体・精神の健康について、家庭との両立について、結婚・妊娠・出産とキャリアについて、燃え尽き症候群にならないよう生涯働くためのワークライフバランスをどうするかについて、外科としてキャリア形成をしていく上でのメンターとの関係性などの講義を聞きました。昼はネットワーキングランチで、18の円卓各々のテーブルに講師の先生がおり、8分ごとにテーブルを移動し、自己紹介や先生へ質問をしながら昼食をとる時間でした。この時間では特に、アメリカの学生やレジデントの積極性や気迫に圧倒されるばかりでした。午後はまたセッションが2つに分かれ、医学生・レジデントのセッションに参加しました。時期に合わせ明確な目標を持つこと、キャリア形成に際して様々なメンターを持ち適宜相談をするなどメンターとの関係性、家庭との両立などの講義がありました。最後に9人の女性外科医の先生に質問をするセッションがあり、盛りだくさんのうちにWISは終演を迎えました。

 

<3日目>

3日目はMDアンダーソンの乳腺外科医Dr.Reynaとブランチミーティングをして、日本から来た我々から質問をさせていただく時間となりました。アメリカで外科医としてのキャリアをどう形成するのか、専門医制度についてやチーム制・主治医制について、実臨床についてなど、アメリカと日本の違いを知ることができました。Dr.Reynaはわたしのつたない英語を聞いてくださり丁寧に回答をいただき、楽しいブランチミーティングとなりました。アメリカの女性外科医会のキャリア形成本をサイン付きでいただき感激いたしました。  WISがわたしにとって刺激的になったのは言うまでもありません。アメリカの女性外科医の明確なキャリアプランと自分のキャリア形成に向けたチャンスを逃さない気概、芯の強い女性像を感じました。チャンスは逃さないようにと言葉にするのは簡単ですが、明確に何をすべきなのかわたしにははっきりしていなかったように思います。WISに参加させていただいた今回のチャンスをどの程度活かせたのか、反省する点もまた多くありました。100枚刷った名刺のうちほとんどは配れていません。英語力を上げなければならないことは勿論ですが、明確な目標を持ってもっと積極的にアプローチをしなければならないと感じました。いかに自分の目標を明確にするのか、自分でチャンスを掴むためにはどう自分をアピールし、どう人脈を広げるのか、改めて考える刺激的な日々を過ごさせていただきました。この経験が今後のわたしの医師人生に活かせるよう精進したいと思います。今後、女性医師、女性外科医の更なる活躍につながりますように。

 

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