秋田大学医学部附属病院 初期臨床研修医2年目 和田 詠子
(ハワイ研修参加時、由利組合総合病院にて研修中)

 先日、参加しました研修について、下記のとおり、ご報告をいたします。 

 

1.研修名   ハワイ大学Sim Tikiシミュレーションセンター日本人研修医向けトレーニングコース

2.日 時   平成27年7月7日 ~ 7月10日

3.場 所   ①University of Hawaii John A.Burns School of Medicine SimTiki Simulation Center
        ②Tripler Army Medical Center
        ③DMAT Hawaii

4.講 師   University of Hawaii John A.Burns School of Medicine
        Professor of Medicine, Director of Simulation : Dr.Berg
        Assistant Professor of Pediatrics, Associate Director of Simulation : Dr.Lee
        Tripler Army Medical Center : Dr.Vincent
        DMAT Hawaii :Mr. T.clairmont

5.内 容   ①急変対応チームトレーニング、夜間オンコールトレーニング、気道管理 など
        ②病院見学
        ③DAMT見学

6.感 想
 私は以前から海外での医療(教育)に興味があり、また自身の英語コミュニケーション能力を向上させたいと思っていたため、今回の研修の募集要綱を拝見して良い機会だと考えて応募しました。

 英語はInputの方については、講師の先生が聞き取りやすいように話をしてくださったことや、講義の割合が長くても半日だったこともあり、ある程度の要点は理解できました。ただ、最終日の病院見学の朝のカンファレンスでは半分も聞き取れなかったため、もっと耳を慣れさせることの必要性を実感しました。そして問題のOutputの方は、日本語でさえ自分の意見を述べることが苦手な私には英語で表現することはとても困難でしたが、単語を連ねたような拙い言葉でも何とか伝えたいことを理解していただけたので、コミュニケーションの最初の段階であるまず伝えてみることは達成することができ、小さいものではありますが自信につながりました。

 救急対応を含めたロールプレイは大学の時からOSCEなどでやったことがありましたが、その時はとにかく診察ごとの要点をおさえて身につけるということに注力していました。今回の研修では、より実践的で考えさせられるシナリオが多く、自分に足りない部分がなんなのかを具体的に実感することができ、大変勉強になりました。特に、CPR中に家族が入ってくるシナリオは、DNARの確認など忘れがちになるところを改めて再確認でき、強く印象に残っています。

 他にも気道確保困難な症例での輪状甲状靭帯切開のトレーニングなど、すぐに実臨床で役立てられる手技や知識をを学ぶことができたことは、日本とアメリカの医学教育の違いを肌で実感するという意味でも良い経験になりました。

 出発する前は、医学の勉強をするなら日本でもできるではないかとか、英語でのコミュニケーションが全くできないのではないかと考えたりもしました。しかし、実際に全く見知らぬ場所・慣れない環境で勉強をするということは良い意味でまっさらな状態で勉強に取り組むことでもあり、このように改めて新鮮な気持ちで医学に向かい合うことができました。また、今回の研修の直前にACLSの受講を決め、研修後の講習で意欲的に取り組むことができたのも今回の研修での経験が生きたことの一つです。このような機会を与えてくれた今回の研修に参加することができたことを心から感謝するとともに、これからもよりいっそう知識・技術を研鑚していきたいと思っております。

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●2015年ハワイ研修 研修報告①はコチラ

●2015年ハワイ研修 研修報告③はコチラ

●2015年ハワイ研修 研修報告④はコチラ

●2015年ハワイ研修 研修報告⑤はコチラ