〇FUN-Sim2022研修参加報告書

秋田大学医学部附属病院
第2病棟6階 看護師 須藤 清允

研修期間:7月16日/19日/21日/23日
研修内容:シミュレーション教育における指導の基本
     高機能シミュレーターを用いたシミュレーション指導者体験

 今回シミュレーション教育FUN-Sim2022へ参加・受講した。病棟でシミュレーション教育が必要と考えていた事案もあり、また病棟でチームリーダーという役割から自身の指導力へのプラスになるのではと思いもあり希望した。自身のシミュレーション学習に関して指導者は.もちろん、学習者としても参加経験はあまりない状態での参加でした。シミュレーション教育の有用性、指導者としての基礎的な概論や知識、考え方、視点などの講義から実際にシナリオ作成、シミュレーション指導者の体験・実践を行うことができた。
 講義ではシミュレーション教育の現状や指導者として必要な視点・評価のポイント、指導者として求められるスキルについて学習した。参加前はシミュレーション教育に携わる機会が少なく、単純に漠然と「難しい」という思い、印象を抱いていた。講義のなかでやはりシミュレーションを行ううえでの知識や実践環境、物品、指導者としての必要なスキルが高度なものであることを実感した。一方で、指導者としてのスキルや事前準備など万全な状態でのシミュレーション教育が現場教育にとって非常に有用であることも体感することができた。
 リモートでのシミュレーション指導者体験はグループワークでベースのシナリオをもとに目標から流れや評価までをそれぞれオペレーター、ファシリテーター、デブリーフィングの体験を行った。医師、看護師、薬剤師、看護教員など様々な職種とディスカッションすることで、お互いの立場毎の視点の違いや各参加者の考え方、捉え方など共有することができた。シナリオ作成に関しては学習者に何を目標とするのか、どのような行動を求めるのかを明確にする必要があること、ファシリテーターは学習者が取り得る行動の予測と修正に合わせた情報提供などその場面における対応力、デブリーフィングは学習者の一連の流れの行動把握から指導者が「評価する」ではなく学習者が気づけるような振り替えりの提供など各役割における指導者としてのスキルが多岐にわたること、上記を指導者一人では困難であり人数が必要であることを実感することが出来た。質の高いシミュレーション教育の実践には指導者側に求められことも多いことを知ることができた。
 シミュレーション教育と聞くと敷居の高さやレベルの高さを感じてしまい、自身もそうであるが一般的な講義研修に比べるとやや参加しづらく感じる部分がある。今回の研修でシミュレーションでの実践、行動が実際の業務内の評価には繋がらないこと、学習者が安心して楽しく学べるような環境の提供、そのような雰囲気が作れるコミュニケーション能力も重要であることが分かった。今回の研修で学んだ内容を少しでも病棟教育や今後の自身の指導力へ還元できるよう活かしていきたい。


その他の参加者の報告書は、以下リンクからご覧ください。
令和4年度 FunSimJ Online研修報告①(吉田茉邑さん)
令和4年度 FunSimJ Online研修報告②(小山内悠香さん)
令和4年度 FunSimJ Online研修報告④(田中郁信先生)