FumSimJ 研修報告書
秋田大学医学部附属病院
第二病棟6階 田中祐輔
私は病棟におけるOJT指導者、新人教育担当を主に担当しております。また、昨年度より新人を対象とした部署の急変時シミュレーションの担当もしています。しかし、シミュレーション教育については前年度以前の資料を活用して何とか実践していた状態でした。デブリーフィングもすることは分かっていても進行が思ったようにできずついつい講義形式のようになってしまったことから、シミュレーション教育について1度基礎から学習し自部署でのシミュレーション教育に携わりたいと考え受講を決断しました。
今回のFumSim-Jは東京慈恵医科大学病院にて2日間の日程で受講しました。参加者9名で医師5名、看護師4名、2グループに分かれ活動しました。オリエンテーション後、慈恵大学のシミュレーション機器について説明を受け、学習者として用意されたシナリオを学習者として行いながらシミュレーションを実践し、講義を踏まえて実際にグループワークでシナリオ作成、自グループ内でテスト①、他グループを学習者としてテスト②を行い、テスト後メタデブリーフィングにてシミュレーションシナリオの改善点を話し合い修正案を考える、という流れのプログラムとなっていました。
研修で学んだこととしてシミュレーションの目的が達成できるかどうかはデブリーフィングが非常に重要であるということです。シミュレーションの流れはオリエンテーション、シナリオ、デブリーフィングという構成ですが、デブリーフィングで学習者がシミュレーションからどれだけのことを学び、自分のものにできるかはデブリーフィング次第であることを学びました。しかし、シナリオを行う学習者は緊張している状態にあり、自身が行ったことを正確に覚えていなかったり、シナリオでの緊張感が抜けず発言できない状態にあるためファシリテーターとしてどのように学習者の緊張を解いたり、振り返りを促す働きかけができるかが重要だということを知ることができました。
実際にシナリオ作成してシミュレーションの一連の流れを行いましたが、シンプルなシナリオ、目標設定であっても実際に運用するとかなり修正が必要となりました。実際に自部署で活用する際にはさらにシナリオも練り込まないといけませんし、その分準備に時間をかけて構成する必要があると今回の研修を通じて学びました、今回は基礎を学びましたが、講師の先生方、他の参加者とのコミュニケーションも含めて研修内容への満足感を感じ、よりシミュレーションについて学習を深めたいと思いました。ISIM-Jもぜひ参加したいと考えています。
この度はこのような機会をいただきありがとうございました。