ハワイ大学SimTikiシミュレーションセンター日本人向けトレーニングコース“SimPLE”④(山崎まゆ)

活動報告
終了
2025.11.07

ハワイ研修報告書

市立秋田総合病院 
研修医2年目 山崎 まゆ

このたび、ハワイ大学にて実施された2日間のシミュレーション研修“SimPLE”に参加する機会をいただきました。英語環境での研修に対する不安はありましたが、非常にポジティブな雰囲気の中で安心して取り組むことができ、学びの多い2日間となりました。

研修プログラムは、医療英語セッション、腹腔鏡・挿管トレーニング、米国の医療制度に関する講義、気道確保困難例への対処法、 ゲーム形式でのエコートレーニング、 Night On Call Case ScenariosおよびCrisis Team Trainingなどで構成されていました。いずれのセッションにおいても、チームで課題を解決する姿勢と振り返りによる学習が重視されていました。

Night on CallおよびCrisis Team Trainingでは、急変患者を想定し、「ABC(気道・呼吸・循環)を評価しstable/unstableを判断し、必要に応じてHOMI(人を呼ぶ・酸素・モニター・ルート確保)を行う」という基本的なアプローチを繰り返し指導いただきました。突発的な状況下であっても冷静に順序立てて対応することの重要性を強く実感しました。また、症例終了後の振り返りでは、「どのように声を掛け合えばチームの動きがより円滑だったか」「情報共有のタイミングは適切だったか」といったコミュニケーション面に特に重点が置かれていました。言語化し共有することがチームワークの向上に繋がることを学びました。

研修全体を通して、指導医やスタッフの皆さんが私たち参加者に対して常に前向きな声かけやアイコンタクトをしてくださり、自然とモチベーションが高まる雰囲気がありました。そのおかげで楽しく充実した時間を過ごすことができました。良好なチームワークを作るためには、相手を尊重し肯定する言葉がけも大切であると感じ、自分も今後ぜひ取り入れたいと思いました。

また、ゲームやクイズを取り入れたトレーニングも多く、助け合いながら楽しく課題に取り組むことができました。研修で初めて会ったメンバーが多かったのですが、学びの中で自然と絆が深まったように思います。

今回の研修を通じて、チーム医療において積極的な声掛けや状況共有が不可欠であること、そして基本に立ち返った対応の徹底と振り返りが重要であることを学びました。また、英語による正確な表現以上に、伝えようとする姿勢が重要であることも学びました。参加する前は英語でのコミュニケーションに不安を感じていましたが、2日間とても楽しく研修を受けることができました。研修に参加することができて本当によかったと感じています。

このような貴重な機会を作っていただいたSimTiki Facultyの皆様をはじめ、あきた医師総合支援センターの皆様、開催にあたってご尽力いただいた関係者の皆様に深く感謝申し上げます。ありがとうございました。

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