Fun sim J Online 受講報告書

                              麻酔科 今野俊宏

この度、学生および研修医指導に活かせると考えてFun sim J Onlineを受講しましたのでご報告いたします。

以前から受講したいと考えていましたが、今回機会をいただき受講することができました。普段学生教育の場で、シュミレーターを通した実習を行うことがあり、この方法でいいのか悩むことがあったので大変勉強になりました。この実習を通して学んだことで、自分の行ってきていたシミュレーション教育が理想とは程遠いものであったと痛感しました。今後は今回学んだことを活かしてシミュレーション教育にあたることに加えて、機会があれば更に学びを深めていきたいと思っています。

ところで、実際の講義の内容に関してもご紹介しておこうと思います。シナリオは、ワクチン接種後のアナフイラキシーへの対応のシミュレーションでした。まずは、本番のコース受講前にプレコースと呼ばれる講義を受講して置く必要があります。その後にzoomを用いた、週末、平日夜間合わせて3日間のグループワークを行います。その後、総まとめとして、実際の模擬シュミレーション実習を週末にオンラインで行いました。私が所属したグループは、医師2名、看護師1名、作業療法士1名の4名でチームを組んで行いました。担当を、オリエンテーション、ファシリテーション、デブリーフィング、チェッカーに割り振って行いました。3日間のグループワークを終えたあとも、時間外にそれぞれ担当分の作業を行う必要があります。総まとめとしての実際の模擬シュミレーションを行う前には、台本を作成するのですが、比較的簡単と思われる今回のシナリオでも、ここまでの準備が必要だということが驚きでした。一週間のこの講習期間を終えたあとには、充実感のようなものを感じることができました。

学生時代に医師としての素養は育てていただいたと思いますが、実際に指導・教育する立場に立ってみると、 “教育のための教育”を受けなかったなと思います。実際に現場で教育にあたるポジションにある方は、このような講義や実習を受けることで、学生や研修医といった学習者に効率的な学びを提供できるはずです。少しでも、シュミレーション教育に興味がある方にはこの講習をお勧めします。

その他の参加者の報告書は、以下リンクからご覧ください

「FunSimJ Online」研修報告①(福田耕二先生)

「FunSimJ Online」研修報告②(黒木航先生)

「FunSimJ Online」研修報告④(赤沼かおりさん)

「FunSimJ Online」研修報告⑤(伊藤奈津美さん)