研修参加報告

秋田大学医学部附属病院 ICU2 看護師 赤沼かおり

研修会名:Funsimj Online研修

研修年月日:R4年10月15日から10月22日

今回Funsimj Online研修を受講した動機は、現在自部署で多職種と共にCALSシミュレーションを行っていることと、今後管理者として新人のシミュレーション教育を行う予定があるためである。多職種と共に、また幅広い経験層のスタッフを対象にしたシミュレーション教育を行うにあたり漠然とした不安があり、必要な知識を得たいと思い受講した。

シミュレーションは、他の講義や動画視聴などの教育方法とは異なり、相対的な関わりであるため記憶として残りやすいという特徴がある。また、患者に対して行うものではないため、安全が確保され学習者が理解するまで何度も繰り返し行えるという利点がある。その一方で、資金・場所・時間の確保が難しく、指導者の育成が進んでいない現状がシミュレーション教育を遅らせる要因となっている。自部署でも、新人看護師や異動者に対し、シミュレーション教育を行う計画を立てようとしているが、そもそもシミュレーション教育を受けた指導者が少ないため、なかなか進まない現状がある。

シミュレーションで教育者はオリエンテーション、ブリーフイング、デブリーフイング、評価を行う。今回の研修で動画視聴による事前学習やグループワーク、最後に行ったsimtikiとのOnlineでのシミュレーションを通して、事前のシナリオ準備が重要であると学んだ。学習者に合わせた内容を作成し、何度も指導者間で試験を繰り返し内容を修正していく必要がある。また指導者自身も繰り返し試験運用していくことで、オリエンテーション、ブリーフィング、デブリーフィングの練習、学習者の動きや質問を想定しておく必要がある。Simtikiとのシミュレーションではファシリテーションを担当したが、グループメンバーと想定した学習者の状況や反応を充分に理解して事前準備しておくことが出来ず、学習してほしいテーマと違う方向にシミュレーションが進行してしまったり、時間を気にして途中でシミュレーションを終了してしまったことで学習者の意欲をそぐことになってしまった。シナリオ設定が充分に吟味されたものでなければ、期待した学習効果も得ることが出来ず、また学習者のモチベーションを下げることにもつながりかねないと学んだ。準備段階で何度も学習目標にたちかえり、何が必要なのか厳

選してシミュレーションシナリオを作成する必要がある。指導者側は、シミュレーション内容を理解しており、学習者に求めることもあるためシミュレーション内容が盛りだくさんになりがちだが、焦点をしぼり、動画視聴を利用した事前学習などを利用しシミュレーション内容を検討する必要があると学んだ。

今回の研修で学んだことを参考に、自部署でのシミュレーション教育を進めていきたい。シミュレーション教育の経験を積み、isimjも受講したい。

その他の参加者の報告書は、以下リンクからご覧ください。

「FunSimJ Online」研修報告①(福田耕二先生)

「FunSimJ Online」研修報告②(黒木航先生)

「FunSimJ Online」研修報告③(今野俊宏先生)

「FunSimJ Online」研修報告⑤(伊藤奈津美さん)