研修会参加報告書

秋田大学医学部付属病院ICU2伊藤奈津美

研修会名:第38回FunSimJ Online

開催年月:令和4年10月15日から10月22日

開催場所:オンライン研修

 現在CALSプロトコルのシミュレーション教育に携わっており、ファシリテーションについての知識を学びたいと考えていた。また、自部署での家族看護における家族カンファレンスのシミュレーション企画や後輩指導にも役立てたいと考え、今回シミュレーション研修であるFunSimJ Onlineに参加した。

 事前学習としてシミュレーション教育に関するe-Learningを受講。なぜシミュレーション教育を行うのかやその指導方法、シミュレーション教育者のスキルとして必要なことなどについての学習を進めた。その後オンラインでの研修ではグループに分かれ、実際のシミュレーション教育を行うためのシナリオ作成を実施。メンバーとともにどのようなシミュレーションにすれば学習者にとって良い学びとなるのかを話し合い、何度もシナリオを添削・修正した。最終日にはSimTikiのシミュレーションセンターとオンラインで実際に作成したシナリオを元にシミュレーションを実施。オリエンテーションやファシリテーション、デブリーフィングを体験することが出来た。

 自分たちのシナリオを元に行ったシミュレーションでは、ファシリテーターの役割を担当したが、決められた時間内で内容を振り返り、どこが出来ていたのか、出来ていなかったところはどこか、学習者の気づきを促しつつ進行しなければならなっかたため大変だったが、よい経験となった。全ての答えを与ええるのではなぐ正しい質問を与え、プロセスを導くことがファシリテーターとしての役割であり、その重要性について実際に体験することで理解を深めることが出来た。また、シミュレーションを行う目的とそのゴール、オブジェクティブをしっかり設定することで学習者にとって有意義なシミュレーションとなると感じた。到達目標は学習対象者によって変化するため、シナリオ作成時に何度も話し合いブラッシュアップしていく必要がある。

 シミュレーションを行う上で評価表についても学びを深めることが出来た。誰が評価を行っても同じとなるようにしなければいけない。そのためには、聴診が出来ているという評価項目だけでも、服の上からではなく直接肌に聴診器を当てているのか、呼吸音を聞いてどのように判断したかなどより具体的な内容にすることで評価者の主観ではなく客観的な評価になる。自分だけで考えてしまうとどうしても視野が狭くなるので、複数人で話し合い多角的な視点から考えることが重要だとグループワークで感じた。

 今回経験したことや学んだ知識を今後のシミュレーション教育で活かしていき、学習者にとってより良いシミュレーションとなるよう活動していきたい。

その他の参加者の報告書は、以下リンクからご覧ください。

「FunSimJ Online」研修報告①(福田耕二先生)

「FunSimJ Online」研修報告②(黒木航先生)

「FunSimJ Online」研修報告③(今野俊宏先生)

「FunSimJ Online」研修報告④(赤沼かおりさん)